後に述べる、子供の権利についてのハーグ条約をようやく、日本が批准し、特別養子縁組に方針を切り替え、さらに非合法に近い形で黙認されてきた海外への斡旋は極力控えられるようになっています。日本からの斡旋費用は高額で50,000ドル(500万以円上)といわれていますが、しかし、海外、特にアメリカでは日本人の養子を望む声が高いといいます。外国人が日本人を出国させることは、出国規制が緩いために比較的容易だといわれています。年間数十人の養子がアメリカにもらわれているといいます。

外国人夫婦が、日本人の子どもを合法的に養子にするには方法が二通りあるといます。日本の家庭裁判所で手続きをするか、本国アメリカに戻ったあとで養子縁組の手続きをするかです。日本国内で日本人同士の間で手続きが行われる場合、普通、特別いずれも家庭裁判所での手続きが必要になるが、海外養子縁組を後者で行う場合、出国することが出来れば、日本の家庭裁判所の関与なく、本国で問題なく養子縁組の手続きをすることが可能です。たとえばアメリカ等では、日本と異なり、養子、里子についての社会の認知度が高く、偏見の度合いも少ないので、子供が幸せに暮らせるケースもあるといいます。また、双方の親にとっても、海外という距離感が後の親子関係上都合がよいという考え方もあります。後に実の親や子が未練をいだく可能性が低いからです。しかし一方で、海外斡旋は常に危険をはらむ選択であるともいえます。ハーグ条約では児童童売春やポルノ、臓器売買の危険性を喚起します。日本は、これを批准するまで、その危機管理体制の甘さを国際社会から指摘されてきたのです。